ー乳がんの手術ー
★乳房温存手術
乳房を部分的に切除する手術。
現在、T期とU期の乳がんであれば、7割程度の患者が乳房温存手術の適応と考えられている。
乳がんの手術の目的は、がんを確実にとり除くことなので、乳房切除手術のほうがその目的にそっているといえるが、たとえ、乳房内に微小な顕微鏡レベルのがん細胞が残っていたとしても、手術後に放射線を照射することでがん細胞を殺すことが多くの場合できると考えられている。
そのため、少なからず取り残しの可能性がある乳房温存手術では、局所再発率を低下させるため、残った乳房に放射線を照射する治療を行う。
★非定型的乳房切除手術
乳房を全て切除する手術。
かつての大胸筋等すべて切除していたハルステッド法とは違い、腋窩リンパ節は郭清するが、大胸筋は残せるので腕も普通に動かせるようになる。
乳房内に広汎に微小石灰化があるときや、切除した組織の断端に癌がどうしても残る場合は乳房温存手術ができないため、乳房切除手術を行う。
また、がんが大きいときも、切除する範囲が広くなるので、乳房を温存したとしても、残される乳房が美容的ではないため、乳房切除を行い、そのあと乳房を再建したほうがよいと考える人も多い。
しかし、発見したとき、すでにU期の後半やV期で、がんが大きい場合であっても、先に抗がん剤を投与することによって、がんを小さくすることが可能なので、主治医と相談の上手術法を決定するべきである。
